
○FEL(自由電子レーザー)
高輝度な電子ビームをアンジュレータで蛇行させて、光のビームと重畳させると、両者の相互作用によって電子ビームはミクロにバンチングして光を増幅し、コヒーレントなレーザーを発生することができます。KU-FEL(京都大学赤外自由電子レーザー)施設および関連する研究課題の詳細はこちらのページをご覧ください。
○レーザーコンプトンガンマ線の発生と応用
小型加速器からの電子ビームと大出力レーザーを衝突させる事で、単色性の高いガンマ線を発生する事ができます。この単色ガンマ線は通常用いられるX線と比べ透過力が高く、また、同位体に特有の共鳴状態を観測する事ができます。この図は、この原理を利用してコンテナ等に隠匿された危険物を検知するために、現在開発を進めている装置の概念図です。

ガンマ線ビーム用いた隠匿された同位体の検知装置の概念図
○バルク超伝導体を用いたアンジュレータの開発
一般にアンジュレータには永久磁石が用いられていますが、その性能は磁石の特性により制限を受けています。これまでにない超高性能なアンジュレータの実現を目指し、塊状の超伝導体(バルク超伝導体)を用いた新方式のアンジュレータを考案し開発を続けています。永久磁石型で到達可能な磁場強度を数10%超える試験装置の製作に成功しており、永久磁石型の2〜3倍の磁場強度を目指し研究を進めています。

バルク超伝導体を用いた新型アンジュレータの模式図
○THz領域の高輝度光源の開発と応用